ビーズドール 空蝉


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空蝉:中将、ちょっと来てちょうだい
???:お呼びですか、中将でございます

左から

空蝉:(えっ!?この声は光源氏さま!)


左から

空蝉:(入ってくるわ)


後ろから

空蝉:(逃げなくては)





今回は空蝉です。
初の小袿姿(袿に小袿を羽織った服装)ですよ!
あまり見た目にうるさい感じになってないといいのですが…いかがでしょうか?

空蝉といったらやっぱり小袿は外せないですよね?
怪しげな中将(笑)から逃れるために、空蝉は小袿を自分の身代わりに残して立ち去るのです。
(小袿には空蝉の使っている香がたきしめてあります)
そうして空蝉に振られちゃった源氏は、代わりに彼女の小袿をお持ち帰りするのです(ドロボウ)
去った後に残されていた衣を、蝉の抜け殻(空蝉)にたとえられたことが、彼女の呼び名の由来です。
(あれ?上の写真は逃げる場面のイメージなのに、その小袿を着ちゃってますね…まあ、イメージってことで(汗))。

空蝉のような、特に美人というわけでも身分が高いというわけでもない普通の女性が、
誰もがあこがれるような美男の上流貴族に好意を持たれる…という内容って、
少女マンガに似てますよね。
ほら、特に美人というわけでも(本人がそう思い込んでいるだけ、という展開もよくありますが)、
家がお金持ちというわけでもない、明るいだけが取り柄です☆という普通の女の子が(空蝉は明るくはないですね…)、
誰もがあこがれるような、かっこいい男の子にモテるじゃないですか!
ですが、ああいう話を見ると、うそーん、そんなわけないじゃんと(いけないとは知りつつ)いつも思ってしまいます…
しかもハッピーエンド。なぜかうまくいっちゃうんですよねえ。
もう、えええぇぇぇええーーーっ!?ですよ。
なので、うまくいかないで終わる空蝉の物語はとても自然に感じます
(まあ最後には、空蝉も源氏の元で暮らすようになってしまいますが)。
それに…
誰もがうらやましがるような人が自分に好意を寄せてきたのを、
気持ちよく振ってしまうのも、夢ではありませんか?
特にそういう状況を想像する楽しさ(オイシさ)はニヤニヤものでしょう…(笑)
男女は逆ですが「紅の豚」みたいな感じです。
あの映画、そういう趣旨がうっすら含まれてますよね(笑)
平安時代の紫式部と同じ受領階級の姫君たちも、
空蝉と自分を重ね合わせてはため息をつきながらニヤついていたかもしれません…

私は空蝉に…というよりは、源氏が木っ端微塵に振られるのを見るのが
やった、ざまあみろ、ヘイヘイ♪とばかりにうれしいです(笑)

◇ ◇ ◇

「空蝉」の実物、ウチにあるんですけど、
セットで写真に撮るのは自主規制しました(イヤという人もいるでしょう)
蝉の抜け殻って見たことが無いやという人は、
人造人間セルの抜け殻を思い出してくださいね(←余計わからない?)
(セルの抜け殻、中に白い糸みたいなのが無かったのが個人的にはちょっと残念でした(笑)
まあ、あるとちょっと気持ち悪くなりすぎるかもしれませんよね…)


材料と図案はこちらで紹介します。


2014年7月28日公開



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